指示を聞く力と地図あそび:小さな町の探検で子どもが学ぶこと

「お部屋に行って、くつを持って、玄関まで持ってきてね」。手順は3つ。4〜5歳の子が自信満々に出かけていって、きょうりゅうのおもちゃを持って戻ってくる。よくあることです。これは言うことを聞かないのではありません。ワーキングメモリと道順を考える力に、まだできる以上のことを求めているだけ。そしてどちらも、練習すれば育っていく力です。

1つのおつかいにかくれた2つの力

指示を覚えておく力。 いくつかの手順がある指示は、覚えて、順番どおりに保って、進みながら1つずつ確認していく必要があります。ほとんどの子は2歳半ごろまでに2つの手順の指示にしたがえるようになり、3〜4歳では3つの手順をこなせる子も多くなります。それより長い指示、特に途中で気が散るものがある場合は、何年もむずかしいままです。子どもが2つ目の手順を「忘れた」とき、多くは忘れたというより、途中で見たものに押し出されてしまったのです。

ものがどこにあるかを知る力。 子どもは意外なほど早くから、自分の世界の地図を頭の中につくります。でもその地図はところどころ穴だらけ。家、保育園、おばあちゃんの家、公園が、「車でしばらく走る」でつながっているだけです。お店は公園の先で、橋の手前にある、というように地図をうめていく力は、同じ場所を何度も行き来しながら、まわりに注意を向けることで育ちます。

おつかいは、この2つを同時に練習します。だからむずかしく、だからこそ頼んでみる価値があるのです。

画面の中で練習する

小さくて、いつも変わらない世界を何度も歩き回ることは、2つ目の力のよい練習になります。そしてその中でのおつかいは、1つ目の力のよい練習になります。それがTiny Townの設計のすべてです。

舞台は絵文字の村で、今日は「やさしさのお祭り」の日。村の人たちは、おたがいに届けたいプレゼントを持っています。子どもはキャラクターを選んで歩きます。パン屋さんの前を通り、ボートやイルカのいる海辺を進み、飛行機が飛び立つ空港へ。友だちに話しかけてプレゼントを受け取り、届け先の人を探して、届ける。お祭りが終わるまで、これをくり返します。

あえて入れていないものもあります。敵、タイマー、点数、そして失敗する方法。何にも追いかけられません。唯一のサプライズは、ついてくることにした子犬くらい。子どもは好きなだけ立ち止まって、イルカをながめていられます。

このゲームできたえられること

操作方法

パソコンでは、矢印キーかWASDでキャラクターが歩き、人に向かって歩くと会話が始まります。タブレットでは、行きたい場所をタップすると、キャラクターが道にそって歩いていきます。人をタップすると話しかけられます。どちらの場合も、世界がおだやかなので、子どもはプレッシャーなしで操作を覚えられます。

一緒に遊ぶときは

次のステップ

Tiny Townのおつかいが好きな子は、現実のおつかいも楽しめることが多いです。たとえば、自分が担当する3品だけの買い物リストや、学校までの道の地図を描くこと。画面の中のおつかいはリハーサルで、そのリハーサルは安全です。

参考文献

ほかのガイド